今朝(8月6日)の日経新聞の朝刊で気になる特集が組まれていました。先月の15日に「最先端の ICT ソリューション」をテーマに開催された「世界 ICT カンファレンス 2009」の特集です。
クラウド時代の IT 活用
企業のコスト削減のための手段として、クラウド・コンピューティング*1への注目が高まっているようです。講演採録の中で、クラウドのサービスを導入するメリットとして、以下が挙げられていました。
- システムを構築せずに新規導入できる
- パッケージに比べてバージョンアップが容易
一方で、デメリットは「他のシステムとの連携が取れない」「カスタマイズが柔軟にできない」などが挙がっています。自社運用とクラウドの二者択一で導入の有無を検討するのではなく、ソフトウェア+サービスという考え方を推進しているマイクロソフトが提供している「Microsoft Online Services」が事例として挙げらています。
ICT 技術の発達によって、時間や場所の制約を越えたコミュニケーションに必要な包括的な機能を、ユーザ側との連携で提供することで、業務の効率、改善を支援しているようです。
日本の企業競争力を高める提言
クラウド・コンピューティングと SaaS(Software as a Service)*2 と呼ばれるビジネスモデルの違いが分からなかったのですが、クラウド・コンピューティングの提供方法は、利用している階層によって異なるようです。
SaaS(Service as a Service)
アプリケーションソフトウェアを必要な部分だけ必要なときに使用する形式
PaaS(Platform as a Service)
自社の専用業務アプリケーションを使用するためのプラットフォームを提供する形式
IaaS(Infrastructure as a Service)
インフラそのものをネットワーク経由で利用するサービス
印象に残ったのは上記3点ですが、アメリカでは事業形態に応じてクラウドの提供方法が変化しているみたいです。日経新聞でもクラウドの導入事例がちょこちょこ出るようになったので、今後の動きに注目です。
関連エントリー:
*1:クラウド・コンピューティング : インターネットを基本にした新しいコンピュータの利用形態。ユーザーはコンピュータ処理を、ネットワーク(通常はインターネット)経由で、サービスとして利用できる。- Wikipediaより
*2:SaaS : ソフトウェア(主にアプリケーションソフトウェア)をネットワーク経由のサービスとして提供・販売する形態である。