技術や市場の調査を定期的に実施している米 Forrester Research 社が Groundswell というブログで"Social Technographics"の改訂版を発表しました。
"Social Technographics(ソーシャル•テクノグラフィックス)"は、人々がどのようにソーシャルメディアやテクノロジーを利用するかを幾つかの参加レベルに分類して定めている調査結果です。初版が公開された2007年は、以下の6つに分類されていました。
- Creators make social content go. They write blogs or upload video, music, or text.
- Critics respond to content from others. They post reviews, comment on blogs, participate in forums, and edit wiki articles.
- Collectors organize content for themselves or others using RSS Feeds, tags, and voting sites like Digg.com
- Joiners connect in social networks like MySpace and Facebook.
- Spectators consumer social content including blogs, user-generated video, podcasts, forums, or reviews.
- Inactives neither create nor consumer social content of any kind.
これらの参加レベルはそれぞれにオーバーラップしています。それぞれが複雑に絡み合うことで1つのエコシステムを形成し、「うねり」や「高まり」を意味する"groundswell"現象が発生しているようです。そして今年に入り、Social Technographics が改定され、新たに"Conversationalists"が加えられました。
- Conversationalists update status on a social networking site and posts update on twitter.
- ソーシャルネットワーキングサイトでステータスをアップデートし、Twitter にポストする「会話者」。
上記の変更に伴い、それぞれの属性をプロファイリングしている"Social Technographics Ladder"の割合も変更になりました。
Creators : 2007 – 13% / 2010 – 24%
Critics : 2007 – 19% / 2010 – 37%
Collectors : 2007 – 15% / 2010 – 20%
Joiners : 2007 – 19% / 2010 – 59%
Spectators : 2007 – 33% / 2010 – 70%
Inactives : 2007 – 52% / 2010 – 17%
Inactives、すなわち「不参加者」の割合が半数以上に減少し、「加入者」や「観察者」が2倍以上に跳ね上がりました。この3年間でソーシャル化の波が著しく変化したことが伺えます。結果として、情報の公開や投稿が容易となった今、ユーザ行動の予測は更に厳しくなったように思います。対象としているユーザはどの参加レベルに属していて、どのようにサービスを利用するのか。ユーザの「今」を理解するには、"Social Technographics"は最適な調査報告書です。