AgileUX NYC 2012 Redux in Tokyo (#AgileUXNYC_ja)
2月末にアメリカはニューヨークにて開催されました"AgileUX NYC 2012"の報告会を兼ねたパネル・ディスカッションを"AgileUX NYC 2012 Redux in Tokyo"と題し、昨日行いました。
当日は3つのパートに別けてディスカッションを重ねました。
- 最初の30分は id:wayaguchi と共にセッション・ハイライトのレポート
- LeanStartupJapan の和波さんと「アジャイル・ユーザビリティ」を出版された樽本さんをスペシャル・ゲストとしてお招きしたパネル・ディスカッションを30分
- 残りの1時間は懇親会
詳細は以下のブログで綺麗にまとめられているのでそちらをご参照ください。
- AgileUX NYC 2012 Redux in Tokyoに参加してきた #AgileUXNYC_ja - Shinya’s Daily Report
- AgileUX NYC 2012 Redux in Tokyo(#AgileUXNYC_ja)に参加しました。
また、当日の資料やビデオをこちらのブログにて紹介していますので、参加できなかった方やもう一度という方もぜひご参考ください。
- AgileUX NYC 2012 のプレゼンテーション資料
- AgileUX NYC 2012 のプレゼンテーション・ビデオ
- AgileUX NYC 2012 の UStream ビデオ
- 個人的な Sketchnote
- AgileUX NYC 2012 の写真一覧
- AgileUX NYC 2012 Redux in Tokyo の UStream ビデオ
以下、ハイライトです。
About
- AgileUXをテーマとした初めてのカンファレンス
- 2月25日(土)開催 8時〜5時半まで1日限定
- @School of Visual Arts Theatre
- 参加者は200名弱
- 日本からは川口 恭伸 (@kawaguti) Agile Coach / agilergo consulting, Inc. と坂田 一倫 (@sprmari0) UX Designer / Rakuten, Inc.が参加(実はもう一人日本組がいた)。
Sessions
- Want to Win with Agile? by Eric Burd
- Investing in Design by Phin Barnes
- Replacing Requirements with Hypothesis by Josh Seiden
- Getting Out of the (Agile) Building by Tomer Sharon
- Lessons Learned by Andres Glusman
- Quick, Visual, Collaborative, and Continuous by Lane Halley
- Learning to Play UX Rugby by Andres Ramsay
- The Design Studio Method by Todd Warfel
- Code Literacy for Lean Teams by Jonathan Berger
- Better. Faster. UXier. – AToMIC Design by Jennifer Gerdenz
- Everyone Lies by Will Evans
- Design Agility for Startups by Neil Werhle
- Demystifying Design by Jeff Gothelf
- The Missing Agile Principle by Giff Constable
Want to Win with Agile? (Eric Burd, Vice President @ The Ladders)
組織内に AgileUX / LeanUX のコンセ プトを導入するには?
- Find a fire/Start a fire (発端を探す、火を灯す)
- Listen to customers (ユーザの声を聴く)
- Get sales in to the action (セールスを巻き込む)
- Train the executive team (常務陣を教育する)
- Words matter (言葉がすべて)
- Small wins (小さな成功を)
- Tech/Product チーム以外にも HR やセールスなどの関係部署 にアプローチして共通の課題を抽出・定義する(Same Problem Statement)。
- 意思決定権のある多忙な人でもランチ時間を抑えて顧客との定期ランチ(Listen to customers)を開催する。
- “Small Wins”の候補を探し、成功させ、エッセンスを組織内に拡充させる。
Investing in Design(Phin Barnes, Investor @ First Round Capital)
スキルセットではなく、マインドセット
- Design must follow and return to basics of Customer Discovery (デザインは Customer Development(顧客開発)の原点に立ち戻る)
- What moves the crowd? 組織を動かすのは定性データ?定量データ?
- Valuable insight (どのようなインサイトが成果をもたらすのか)
- Make it “Tangible” and “Cultural” (“Tangible(有形)”と”Cultural(文化的)”で あること)
Replacing Requirements with Hypothesis (John Seiden, Program Director @ LUXrco)
要件を仮説に置き換える
- Identifying assumptions (前提条件を定義する)
- Expressing assumptions as hypothesis (前提を仮説として表現する)
- Test the riskiest assumptions first (最もリスクのある前提を最初に検証する)
- Break your hypothesis down into parts (仮説を検証可能なレベルに落とし込む)
- Use MVP concept to test hypothesis (MVPのコンセプトを用いて仮説を検証)
- Get out of the building(ビルから出ろ)
- Later, rinse, and repeat (十分に泡立て、漱いでから繰り返す)
- ビジネス責任者のニーズがそのまま要件として捉えられてしまい、ユー ザやマーケットニーズなどの経緯を把握する術がない。
- 結果としてビジネス側が考え、デザイン・開発側が創るフェーズと切り分けられてしまう(=ウォーターフォール)。
- 仮説思考を取り入れることで、不確実故に学ぶ・テストをする姿勢を チーム全体で保ってくれる。
Quick, Visual, Collaborative, and Continuous (Lane Halley, Product Designer @ LUXrco)
デザインの役割が変わってきている
- Design as team responsibility (デザインをチーム全体の責任とする)
- Cross Functional Pairing (部署や役割の垣根を超えたペアリング)
- Designer as Facilitator (デザイナーはファシリテーターへ)
- Product owner team (対象のプロダクト・サービスの担当・責任を追 うチームの構築)
- アイディアを次のステップへ持っていくためにペア・インタビューをする。
- A Provisional Persona(プロビジョナル・ペルソナ)は最小限に可視化 し、持続的に進化させていくこと。
- 部署や役割の垣根を超えた Cross Pairing(クロス・ペアリング)で Quickに、Visualに、Collaborativeに、Continuousに。
- UX が Agile 開発に適応すべき(UX must adapt)。
Learning to play UX Rugby(Andres Ramsay, User Experience/AgileUX Consultant @ Independent)
AgileUX は UX Rugby そのもの
Better. Faster. Uxier. – AToMIC Design (Jennifer Gerdenz, Creative Director @ The Ladders)
Assets TO Markup Iterative Collaboration Design
- イテレーションは機能やページの開発や改善に優れているが、デザイン の改善が軽視されている=影響範囲が特定しづらい。
- 共通化されたデザインのアセット管理を行うため、デザイン・ストラテジーを始めに決める。
- 聞く前に課題がすぐに特定できるようチーム内で共通言語化する。
Demystifying Design (Jeff Gothelf, Founder/IxD,UXD @ Proof)
UX デザインはブラックボックス(ミステリー)状態にある
- Without transparency there is no trust (透明性を維持しなければ信頼は勝ち取れない)
- Demystify the dirty lounge (汚いラウンジのような状態にするのではなく、 チームメンバーを我々の作業に受け入れる)
- Illustration demystify, so do typography (アニメーションの制作過程は公開されている、 タイポグラフィーの進化の過程もそう)
- Draw together (まずは一緒に描ければいい、○△□さえか ければ誰でも書ける)
- Non-Designer にとっては UX デザインはマジックのようである。
- とはいえデザインはビジネスとユーザのニーズ、ユーザビリティ、ブランド維持など様々な要因が絡んでいるため決して簡単ではない。
- ブラックボックスにおさめるのではなく、頻繁に成果物を見せ、学んだ ことをシェアする。
- 医者のように他人が理解できる言葉で話す。
At Last
We(UX) need a mental shift(我々はマインドシフトが必要である)
- Requirements 要件 が Hypothesis 仮説となり
- Design デザイン が Experiment 実験となり
- Output 成果物 が Outcome 結果となる
最後に、ご参加いただいたみなさま、スペシャル・ゲストの樽本さん、和波さん、本当にありがとうございました。準備不足やタイム・マネジメント等でご迷惑をおかけしたかと思いますが、ポジティブなフィードバックを多くいただけて嬉しい限りです。
来週からはじまるIA Summit 2012 にも行ってきますので、帰国後は今回同様のイベントを企画予定です。ご期待ください。