25周年の開催を迎えた「TOKYO DESIGNERS WEEK」に行ってきました。副題のとおり今年は「環境」と「デザイン」にフォーカスし、
- 生活を豊かに過ごすための心の環境
- 身の回りの生活の環境
- 地球温暖化を考える地球の環境
の3つのエキシビションにおいてデザインやアートの取り組みが紹介されていました。
先週末は台風の影響を受けただけに最終日となった本日は大変混在していましたが、円を描くように会場を見て廻れるようなアレンジが施されただけに、少し緩和されていたように思います。サステナビリティをテーマとした取り組みを発信する「Environmental Tent」、コンテナの空間を活用した「Container Exhibition」、学生の作品を展示している「Student Exhibition」に加え、今年の目玉は「TDWドーム」でした。足を運んだときはトークイベントが開催されていましたが、普段はプラネタリウムのような映像が空間一体に上映されているようです。
会場を見て廻った中で最も印象的だったのは、作品そのものよりも iPad でした。アーティストが手掛けた作品を紹介するドキュメンタリー映像を紹介するツールとして、または作品の使い方を映像やアプリケーションで補完しながら来場者に説明されている方々が非常に多かったように思えました。モノとヒトとのインターフェイスとして iPad が活用されるシーンは今後更に増えていくかもしれません。
昨年に引き続きリサイクルやリユースをコンセプトとして掲げる作品が多く展示されているなかで、チームラボが手掛ける「インタラクティブ・ハンガー」とユカイ工学 LLC のソーシャルロボット「ココナッチ」に心を惹かれました。どちらもユーザとのインタラクティブ性に重点を置き、独創的なフィードバックがポイントでした。「インタラクティブ・ハンガー」は、ハンガーにかかった商品を手に取るとセンサーが作動しショップ内のモニターにコーディネイトされたイメージが映し出され、無意識的に行うスイッチがビジュアルイメージなどの情報を呼び出し、フィードバックする一連のコミュニケーションフローが非常に自然でした。一方で「ココナッチ」は東京の銘菓である「ひよ子」を彷彿させるような可愛らしいインターフェースを軸に、インターネットを介して発生するコミュニケーションそのものに温もりを付加価値として加えて楽しませてくれます。今後の発展に期待です。