美的直感の説明は可能か。

21_21 Design Site で開催中の「骨」展の担当ディレクター、山中俊治さんのブログより。

茂木さん曰く今回は「田原総一朗氏のように」聞き役に回って、私の話を聞いてくれたそうです。その中で茂木さんからこんな質問を受けました。

「美的直感のような脳の働きを、将来科学が解明することは可能だと思いますか」

わからないとしか答えようがありませんでした。ただ、このことに関連して、実際に何かをデザインしているときに意識して気をつけていることがあります。

それは、直感的に「いいかも」と感じたときに、その理由を論理的に説明できると思わないことです。無理に説明しようとすると、つかみかけた大切な感覚が逃げてしまう。そういうときは、ただ自分の感覚を信じて、その周辺のノイズを取り去るようにデザインを進めます。

子供のお絵かきに対して、「何を書いているの?これは何?」と聞いてしまいがちですが、それによって子供の直感的表現力が乱れてしまうので、避けるべきだと聞いたことがあります。そもそも子供には論理的に説明できる語学力が備わっていないことが挙げられますが、我々人間に共通する美的直感を見出すことができれば、論理的に説明する必要性はなくなるかもしれません。

via.山中俊治の「デザインの骨格」 » 茂木健一郎さんと その2 "バイリンガル"

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