慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の研究成果を一般公開する「慶應義塾大学 SFC Open Research Forum 2009(ORF2009)」を観に行ってきました。今年から Twitter をフル活用し、イベント中の盛り上がりを可視化する仕組みが構築されています。(#orf2009)
もう4年ほど前の話になりますが、自分は「インタラクション・デザイン・ラボ」に所属していました。当初に比べて研究室の規模はもちろん、研究形態も多岐に渡っていました。Twitter などの Web サービスとの連携やユビキタス・コンピューティングに着目した最新の研究事例が増えてきており、SFC への期待が年々高まってきている感じがします。
つぶやくテーブル"Twittable"
「インタラクション・デザイン・ラボ」時代にお世話になった @a_kodama さんが担当された作品。
Twittable は入力したユーザ名のツイートを自動表示させるタッチスクリーンテーブル。登録されたユーザ名を一括管理し、まとめてフォロー設定することができるので、テーブルを囲む n 対 n の繋がりを瞬時に叶えてくれます。今後は POKEN などのガジェット系や IC チップ付名刺の情報を読み込めるように検討されるようです。
Flagella
「骨」展でも展示されていた山中 俊治さんの「Flagella」がありました。一見くねくねと曲がっているように思えますが、実は硬い骨組みで出来ているみたいです。生物の「しなやかさ」を機会の運動原理に基づいて設計することで、生物的な運動表現を実現しているようです。
Chameleon : 実世界インタラクションに基づく機器連携システム
エントリー「ネットワークで変革する情報機器・家電の世界」でも記述していますが、今日、様々な機器がネットワークやプラットフォームを通じて連携しており、新たなサービスの提供が可能になっています。しかしながら、こちらのラボでは単一のメーカーや情報機器を独自のプラットフォーム上で連動させるのではなく、マルチ・インタラクションを実現している iPhone を通じて、ユーザが複数の機器連携をシームレスに切り替えることができるシステム「Chameleon」を公表していました。機器同士の連携が iPhone に依存するため、既存のプラットフォームよりも機器の選択や利用が容易になるかもしれません。
安村研究室
最後に、自分が所属していた「安村研」を覗いてみることに。安村研では、人間と人工物の接点に着目し、人間の認知や心理、行動観察の観点からデザインするインターフェースデザイン/インタラクションデザインの研究を行っています。研究方針は当初から何も変わりませんが、近年はプロトタイピングに重点を置いているようで、考えることと同時にアイディアを形にし、積極的に社会への発信を続け、フィードバックを基に研究を深めて行っているようです。
正に、IDEO。また研究したくなりました。