ゴールデンスランバー

中村 義洋監督が、「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」に続き伊坂 幸太郎作品を映画化した最新作「ゴールデンスランバー」を観賞しました。

首相暗殺の濡れ衣を着せられた主人公の逃避行を描いている作品で、杜の都・仙台が舞台となっています。「アヒルと鴨のコインロッカー」とは一変して、スピーディーな展開に身を任せて斉藤 和義さんが奏でる音楽がほどよい緊張感を与えていました。

また、映画のタイトルにもなっている「ゴールデンスランバー」は1969年に発表されたビートルズのアルバム「アビイ・ロード」に収録されたポール・マッカートニー作の曲で、本作の主題歌でもあり物語の鍵を握る重要な役割を果たしています。「ゴールデンスランバー」は無数の点を繋いで初めて存在意義を持つということの大切さを謳っている曲で、主人公と主人公を取り巻く主要登場人物たちの信頼関係を描写しているようでした。

アビイ・ロード
アビイ・ロードザ・ビートルズ

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star40年でポピュラー音楽はどれだけ進化したのだろう?
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本作ではメディアの「惰性」や「無責任さ」を目の当たりします。被害者の親族や関係者をも付き纏い、その人の人生を狂わしてしまうほどに発展する過激な報道には呆れてしまいます。佐藤 浩一主演の映画「誰も守ってくれない」のもそうでした。朝青龍を引退に追い込ませたのは一体誰なのか。

スリリングかつハードボイルドでありながらも、どこか浪漫が溢れている。そんな映画でした。

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