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カールじいさんの空飛ぶ家

ピクサー作品の良いところの1つは、本編の前に短編のアニメーションが上映されること。今回の作品もほぼサイレントで展開されていました。

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「カールじいさんの空飛ぶ家」の予告編でも放映されていますが、1組の夫婦が結婚してから老いていくまでのライフスパンをサイレントで、かつテンポよく展開されていく様子はピクサーならではだと思います。

サイレントは「伝える」コミュニケーションの究極形態であり、メッセージをユニバーサルに伝達することができる(チャップリンの原理とでも言いましょうか)。サイレントになると、人は他人の表情に注目して感情を読み取ろうとする。上記のシーンではカールじいさんの半生分の思い出が凝縮されているが故に感情の起伏が激しく、共感を覚えて自然と悲しくなったり喜んだりしている自分がいました。

本作を見終わった後に込み上げてくる感情は、一冊の絵本を読み終えた後の心境と似ているかもしれません。ほっこりしていて、幸せになります。

本作のサイレントが醸し出す世界観はジブリとどこか類似していて、比較されることも多いようですが、野心に溢れ、空を飛んで冒険に旅立つカールじいさんは、ピクサーそのものかもしれません。

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