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Adaptive Path's Experience Mapping―エクスペリエンス・マッピング・ガイド(日本語版)

アメリカ初の UX コンサルティング会社「Adaptive Path(アダプティブ・パス)」が専用サイトにて無償で公開している「Experience Mapping」の日本語版を公開しました。

「Experience Mapping」は Adaptive Path がここ数年手掛けてきた「カスタマー・ジャーニー・マップ」の知識を体系化し、まとめたガイドラインです。このガイドラインではカスタマー・ジャーニー・マップを実現するための4つのステップをご紹介しています。
  1. 事実を明かす
    チャネルやタッチポイントを横断して顧客のビヘイビアやインタラクションを理解する。
  2. コースを描く
    それぞれのインタラクションでカギとなる顧客からのインサイトを他者とコラボレーションしながら調和させ、ジャーニーモデルを形成する。
  3. ストーリーを話す
    チーム内の共感や理解を促すストーリーを作り上げ、可視化する。
  4. マップを使う
    マップ(地図)に従い、新しいアイディアやより良いカスタマー・エクスペリエンスを実現するための種を見つける。

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ほかにもステークホルダーを交えたワークショップの進め方やカスタマー・ジャーニー・マップに求められる要素のひとつひとつを詳しく解説しているので大変参考になります。

何度も言及されていますが、カスタマー・ジャーニー・マップはあくまでもツールです。最後にパトリック・クアッテルバウム氏が提言しているとおりエクスペリエンス・マッピングは決して新しいコンセプトではありません。

クロス・チャネルで発生する顧客とのインタラクションが組織と共に除々に大きくなるにつれ、エクスペリエンス・マッピングはより、その効果を発揮します。ハンズオンの成果物を取り囲むそれぞれのステークホルダーが自身の役職や担当するチャネルやタッチポイントを超えて、全体のカスタマー・エクスペリエンスをサポートする組織的な活動にこれまで以上に力を入れていくことでしょう。

ただ、顧客はチャネルやタッチポイントに無関心です。彼らは自身のニーズを満たすために目的を達成することしか頭にありません。エクスペリエンス・マッピングはレンズを通して顧客の行動を組織にインプットしてくれると共に、ステークホルダーもまるで自身が顧客かのように世界を見渡すことができます。顧客の複雑化するニーズを理解することは大きな挑戦でもあります。

更にその複雑さ故に受け入れるためには新しいツールや新しい考え方を取り入れていく必要があります。自身のプロダクトやサービスの未来を見据えて開発やサポートを進めていくためにマップを活用する際に、忘れてはならないのはマップそのものは大きなジャーニーのほんの一部分であることです。

ただ、このカスタマー・ジャーニー・マップを進めることでこれまで明かされてこなかった瞬間にスポットをあてることで、火が灯されたように全体の体験を司る周囲の価値ある瞬間に目が行くようになります。

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新しいチャレンジには新しいアプローチが必要です。通常のプロジェクトは特定のタッチポイント、技術、そして機能にフォーカスをあてているため、全体のカスタマー・エクスペリエンスを理解していない場合が多く、かつタッチポイントやプロダクトごとにオーナーが存在するため、カスタマージャーニーを描くことが正解ではないと感じています。この機能別ないしはプロダクト別の縦割りな組織構造は個人間のコラボレーションを妨げる大きな要因です。加えて、それぞれがカスタマー・エクスペリエンスにどのように結びついているのかさえわかりません。それでは顧客のニーズを満たすことはできません。

ぜひ、この機会に改めてカスタマー・ジャーニー・マップそのものの本質的価値と次のステップに繋げるためのヒントを参考にしてみてください。

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