Peter Morville 氏と Jeffrey Callender 氏の著書「Search Patterns (Design for Disciple-Making)」は、ウェブサイトにおけるユーザ行動の1つである「検索」の利用方法を体系的にまとめたもので、IA Summit 2008 の発表で話題を呼びました。
Search Patterns (Design for Disciple-Making) | |
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本書は、大きく分けて以下の2部構成になっています。
- 検索の前提となる Behavior Patterns(行動パターン)
- 検索における Design Patterns(UIパターン)
Design Patterns の中でも異なるデータをリアルタイムで同時に検索する"Faceted Search(複数・横断検索)"の仕組みが興味深いです。著者曰く、この世にはシンプリシティを追求した Google Model と複数検索を用いて検索の正確性を追求した Faceted Navigation Model の2つの検索パターンが存在すると謳っています。
(An example of Faceted navigation by metadata, facets, and sort.)
図のとおり、Faceted Navigation は検索軸が豊富なので、検索結果を想像できるようなインターフェースがカギとなります。検索プロセスを簡略化させるためには、結局のところ検索の前提となるユーザの行動パターンを理解する必要があるので、認知学を踏まえて解説されているこの一冊は貴重です。シンプルに、は難しい。
"Search is not just about findability. We search to learn, understand, share, and act."
「検索はファインダビリティが全てではない。私たちは学び、理解し、共有し、行動をするために検索をしているのだ。」
"Search is a core life activity, as ancient in its form as the trees and hills, and as our faces are."
「検索は生命活動の中心です。木や丘、そして私たちの顔が形作られているように古いのです。」
本書でも紹介されている Morville 氏が集めた数々の Search Patterns の事例や詳細情報が掲載されている特設サイトもあわせてご覧ください。