ララピポ
ララピポは「a lot of people」の響きを単純化したもので、その名の通り、様々な登場人物がしぶとく生きている様子を描いている小説です。よくある群像劇というものなのか、伊坂幸太郎の「グラスホッパー」と構成が似ていて登場人物同士のつながりが面白いです。
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読了後、ほぼ日の日野原重明氏の言葉をふと思い出しました。
「人は、何をしに生まれてくるのですか?」
人は何かをしに生まれてくるわけではありません。
生きているのが楽しくて幸せだと思えるように生きる、
そのために生まれて、生きているんです。
この小説も同じことを言っていると思います。幸せのカタチがどうであれ、誰もが人生の「主人公」を全うしている。同情できない人ばかりだけれども、どれも人間らしくて好きでした。