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UXploration

Explore the art of UX persuasion

Lean Startup Machine Tokyo(リーンスタートアップ・マシーン東京)

action

Fail Fast. Succeed Faster.(失敗するのが早いほど、成功も早い。)

Lean Startup Machine(リーンスタートアップ・マシーン)は昨今注目を浴びているリーン・スタートアップについて実践的に学べる数少ない短期集中学習型ワークショップです。既に世界の40の都市で110を超えるワークショップが開催されており、この度東京もひとつの開催都市としてアンロックされ、Lean Startup Machine Tokyo(リーンスタートアップ・マシーン東京)として 3日間(5月17日~19日)に渡るセッションやワークショップが実施されました。

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参加者5~6名で1つのチームが構成され、「Get out of the building(ビルから出ろ)!」を合言葉に実際に外に出て突撃インタビューをしながらピボットを繰り返し、アイディアを発展させていきます。リーン・スタートアップをより体系的に学習するため、それぞれのチームには Validation Board(バリデーション・ボード)が1枚用意され、CPS(Customer:顧客、Problem:課題、Solution:解決策)仮説検証モデルを用いて検証を進めていきます。途中経過でアドバイザーとなるメンターがチームのディスカッションにジョインするなど、とてもインタラクティブな3日間でした。

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ぼくはオーガナイザーの1人として、またスピーカーの1人として関わらせていただきましたが、各種メディアによって広まった間違いによってリーン・スタートアップはコストカットに関するものだと多くの人がまだ過度な期待を抱いていることがわかりました。

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もう一度クリアにするため、リーン・スタートアップは…

経費(コスト)の削減ではありません。経費(コスト)とは一切関係のないことかもしれません。むしろ効率性に着眼点を置いた考え方の1つです。新しいことをはじめるにあたっては必ず不確実性の高い局面に直面します。そしてこの不確実性は細かな実験や実際の顧客からのフィードバックによって緩和させることができます。リーン・スタートアップは無駄を省くことだけではなく、同時に効率を上げることをイテレーティブ(繰り返し)に実施することが求められます。

決して早くはありません。実験から得られた結果によって間違いを受け入れることができますが、間違っているサインを如何に見落とさずにキャッチできるか、がカギになってきます。速さを求めるあまりにこの間違っているサインを見落としてしまっては意味がありません。

近道(ショートカット)ではありません。Learn(学ぶ)-Measure(図る)-Build(創る)サイクルこそミニマムで簡易的なプロセスではありますが、スタート地点はどこでも良く、むしろ逆走することも可能です。

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リーンスタートアップ・マシーン東京では Steve Blank の Customer Development(顧客開発)をはじめ、Minimum Viable Product(MVP:最低限持続可能なプロダクト)の定義、Entrepreneur(アントレプレナー)の心得などリーン・スタートアップに必要な様々なエッセンスが実戦形式で展開されていきます。

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その中でぼくが担当させていただいたセッション「First Impressions Matter: LeanUX Design of Landing Page(第一印象こそ大事:ランディング・ページのリーンUXデザイン)」と題した上記とはベクトルの全く異なるランディング・ページのデザインについてでした。それまではスタートアップの責任者や投資家といった参加者にとって身近な存在である方々が登壇されましたが、デザインのインプットとなると効率性を重視するリーン・スタートアップのコンセプトとは掛け離れているように思えますが、スタートアップだからこそ、取り入れていただきたいエッセンスでもあります。

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 サービスやプロダクトにとっての Value Proposition(顧客の価値)は、対象のビジネスと顧客ニーズが交わるポイントで初めて証明され、評価されることになります。つまり、スタートアップに必要なのは顧客とのファースト・コンタクト(初めての接点)において共感を通じて意味を理解してもらうことと、それを的確に伝えることだ思っています。なぜならその後は一生使ってもらえない可能性があるからです。僕はこれを「Design for Meaning(意味のあるデザイン)」と呼んでいます。

そしてこの顧客とのファースト・コンタクトの役割を果たすのがランディング・ページです。情報過多時代、情報収集が非常に便利になり、いつでもどこからでも検索ひとつで探したい情報に到達できるようになりました。スタートアップが提供するサービスやプロダクトも例外ではありません。例え人伝で認知をし、興味を持ったとしても理解を深めるためにほとんどの顧客は検索を駆使して対象のページ(情報)を探そうとすると思います。対象アプリに誘導するページ、会員登録を促すページなどいまではほとんどのスタートアップが自身のプロダクトやサービスを紹介するランディング・ページを用意していると思います。

しかし、先ほど触れた Value Proposition(顧客の価値)は顧客に十分に伝わっているでしょうか?顧客の記憶に残りやすい構成になっているでしょうか?これはスタートアップに限った話ではなく、新規顧客を取り込みたいと考えているサービスにも当てはまります。人は対象と接触した際に平均0.1秒の速さで無意識の内に第一印象を抱いていることがわかっています。そして、この第一印象はその後のアクションに大きな影響を及ぼします。ぼくがこのセッションで伝えたかったことは、第一印象(ファースト・インプレッション)の重要性と Value Proposition(顧客の価値)を的確に伝える方法の2つでした。顧客はソリューションそのものに興味があるのではなく、彼等が抱えている問題を解決してくれる答えを探しているだけに過ぎません。

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セッション後には参加者から多くのフィードバックをいただき、嬉しいことに9月に開催予定の第2弾となるリーンスタートアップ・マシーン東京にもこのセッションを取り入れていただけることになりました。既にティザー・サイトを開設していますので今回見逃した方はぜひこの機会に遊びに来てください。Lean Startup Machine 日本代表の Ariba Jahan さん含め運営メンバー一同、皆様をお待ちしてます。

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