Shibuya UX Meeting "User Centered Agile 実践事例"
4月25日に "Shibuya UX" 主催で開催されたイベント Shibuya UX Meeting "User Centered Agile実践事例" で発表してきました。事の発端は以前ブログでも取り上げた「User-Centered Agile Methods」の話題からでした。UCD を推進するにあたり、ハードルとなっている組織という壁をどう乗り越え、必要性を特定してどう浸透させていくのか、を解決する手段のひとつとして事例を発表させていただきました。
「アジャイル UX は特に米国で急速に発展を遂げています。デベロッパーはもちろんのこと、マネジャーにとってプロジェクトの根底にある問題解決に通用すると認められ始めているからだと思います。そして、アジャイル文化としての価値が浸透し始めている最大の理由に、UX デザイナーとソフトウェア・デベロッパーの関係性を良好に保ち、ぐっと距離を縮めてくれることにあります。UX デザイナーはユーザニーズを抽出して定義するスキルに長けていることは確かです。だからこそ、それをシステム側に翻訳して要件に落とし込まなければいけません。UX デザイナーとデベロッパーの距離を縮められることができれば、少しでも支えになるはずです。」
その後の懇親会で「結局 ユーザ中心設計(UCD) / 人間中心設計(HCD)とどう違うの?」という疑問を持たれている方が多数いらっしゃいましたが、最後の Overview にもあるとおり、実は UCD そのものだと僕自身は考えています。UCD はメソッドやプロセスにフォーカスされがちですが、企業においてはエンジニアやステークホルダーなどプロジェクトを共に進行していくメンバーがアサインされるため、組織内で適応させていくべき方法論や UCD を導入する必要性を特定すると別のアプローチが存在します。その一例がアジャイル開発であり、根本的な目的や進め方は UCD そのものだと思います。
エンジニアの方の参加率も回を重ねるごとに増えてきおり、Shibuya UX で良い流れが生まれてきていると実感しています。職種も UCD あるいは HCD の定義も人それぞれなので、日本における UCD とは?についてより深く議論していきたいなと思っている次第です。
当日の様子は Togetter でまとめられていますので、ご参考ください。