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UXploration

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アップルがFlashを採用しないたった1つの理由

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"Flash Is Never Coming To the iPhone"という興味深い記事を読みました。米アップルの非公式ブログ「TUAW (The Unofficial Apple Weblog)」によると、80%もの iPhone ユーザが今夏の発表が噂されている iPhone 4.0 に Adobe の Flash を搭載して欲しいと訴えているようです。

“Almost 80% of us want Flash, even if it’s a bad idea.”
via. Dear Apple: What we want to see for iPhone 4.0, part 1

ブランディングの一環として Flash を採用している Web サイトは増加傾向にあり、PC よりも iPhone 上で接触する機会も多くなってきているので僕自身も iPhone に是非 Flash を搭載して欲しいと思っています。ただ、懸念点として挙げられているのは Flash を採用した際の表示速度です。リアルストリーミングを採用しているわけではないのでサーバへの負荷が高く、通常の HTML よりも表示速度は劣ります。仮に iPhone に Flash が搭載されたと過程すると、通信頻度が倍増しバッテリー消費も激しくなると想定されます。

ハードウェアの最適化を推し進めれば解消はされますが、アップルはユーザに対してではなく、悪までもデベロッパー向けに iPhone 開発用アプリケーションとして Flash を採用しています。Flash による開発には限度があり、今後も続くとは思えないのでデベロッパーはアップルがネイティブなソフトウェア開発キットをリリースするまで待機しなければならない状態が続いているのも事実です。

つまり、アップルは iPhone の開発に制御をかけたがっているのだと思います。なぜなら、iPhone のセールスポイントはハードウェアではなく、ソフトウェア−ユーザエクスピリエンス−にあるから。ハードウェアは複製が可能ですが、ユーザエクスピリエンスは複数が出来ません。10年前に全世界に衝撃を与えた UI と iTunes を取り巻くエコシステムがその原型です。

“Anyway, my point is this: Apple want to tightly control the stuff people make for the iPhone because the product’s selling point isn’t the hardware, it’s the software — the user experience. Hardware can be copied — a user experience cannot.”

iPhone のアプリケーションのダウンロード数が30億を突破したというニュースが流れていましたが、iPhone のユーザエクスピリエンスを象っているのは紛れもなくアプリケーションにあります。ローカル環境で軽快に動作するアプリケーションを扱うユーザやデベロッパー向けにアップルが提供している自社のストラテジーに沿っていなければ、一環したユーザエクスピリエンスを構築することは出来ない。だからこそ、アップルは Flash を搭載しない。絶対に(でも、見てはみたい)。

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