ノマド・ワークスタイル - 「アテンション・コントロール」

テーマは「アテンション・コントロール」。今回も、第二回目同様にディスカッション形式で進められていきました。

まず、「アテンション・コントロール」を自分なりにブレイク・ダウンしてみたのですが、和訳をすると「注意力を高める」になります。集中力は「コンセントレーション」になるのですが、話を聞く限りでは「注意力と集中力をいかにメンテナンスし、リセットすることができるのか」が基本的な捉え方だと認識しました。具体的にはオフの時間の作り方、空き時間や朝時間の有効活用や集中力の高め方など、各自が実行している独自のルーティンが話題として上がっていました。

以下、その一部をご紹介。


  • 身体とマインドをリセットする目的として、佐々木さんは半年に1度断食道場「やるらぎの里」に行かれている。

  • アテンションできる環境づくりの一環として、周囲のノイズを遮断する「ノイズキャンセリング」ヘッドフォンがおススメ。

  • デザインなどのクリエイティブな仕事をする際は言葉のないミュージックを、文書は言葉のあるミュージックを選択するなど、仕事のリズムや特性に合わせたアテンションをコントロールする。

  • バイクや自転車通勤で、脳と身体を活性化させる。

ちなみに、自分の場合はアテンション・コントロールは意識レベルではなく、潜在レベルにまで落とし込む必要があると考えているので、スイッチを要所に設置してアテンションさせるようにしています。


  • 目覚ましは必ず「世界の車窓から」のオープニング。

    逆に寝てしまうリスクが伴いますが、やかましい音楽の影響で朝から不機嫌になるよりも、時間をかけてでも心地よく起床するように心掛けています。繰り返すことで、自然の体が音楽に反応するようになります。
  • 外朝族。

    始業の1時間前に会社に向かいいつものカフェで頭を空っぽにしています。アテンションできる環境づくりの一環として始めた習慣ですが、空っぽにすることで、空白になった頭には様々なアイディアが浮かんできます。
  • 始業時や疲れたときは、1分間目を閉じる。

    目からの情報量は1日の8割強にも及ぶため、一時的に情報を遮断するようにしています。集中力を保てるだけではなく、深呼吸10回分に相当するため、リラックス効果も見込めます。
  • 寝る前にお香を炊く。

    青山「lisn」のお香を毎晩就寝前に炊いています。ある種の儀式でもあるのですが、繰り返し行なうことで、寝る時間であることを身体に言い聞かせることができます。

上記のスイッチの概念は、昨年の元旦に放送された「NHK プロフェッショナル仕事の流儀−イチロースペシャル」の中で得られた気づきに基づいています。この番組では、鈴木一郎からメジャーリーガー・イチローへの人格の転身は、様々なスイッチによって切り替えられていることがわかりました。

シーズン中、イチローは試合前の準備、練習メニュー、試合中の身体の動かし方に至るまで、厳密に同じであることにこだわる。決められた所作をこなしていくことで、次第にスイッチが入っていくのだ。そしてバッターボックスに立った時、イチローの集中力は極限まで研ぎ澄まされる。
via.「NHK プロフェッショナル仕事の流儀−イチロースペシャル」

アテンション・コントロールの実践は、独自のリズムを構築することに繋がり、結果として自立・自律に直結しているように思います。それはノマドの精神でもあり、多種多様な分野に精通する考え方であると改めて実感することができました。次回のテーマは「コラボレーション・ワーク」。友人や知人と実践しているコラボレーション技法について、再びディスカッション形式で進めていくようです。

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