突然止まった深夜のエレベーターに閉じ込められた4人の男女。外部との連絡は遮断され、閉鎖的な空間でストーリーが展開される悪夢のような映画「悪夢のエレベーター」を観賞してきました。この映画は一見コメディーのようですが、実はホラー・サスペンスです。
人生を野球のペナントレースに例えるならば、自分は起死回生の一発逆転をも狙えない一生2軍のプレーヤーだと説明している主人公が、自分も含めた目的を見つけられずに生きているエレベーターに乗り合わせた人たちの人生を掘り起こしていきます。しかし、真実と嘘が入り乱れるばかりか、やがては互いの存在をも疑うようになっていきます。
「人間不信エンターテイメント」映画には、「キサラギ」などの事例が既にありますが、本作は更に一転二転します。劇中に起きていることは特殊でも、それがリアルに繋がっていることを実感させるエンディングは感動です。